~山男と可憐な花を抱く氷河の軌跡~
【日本を代表する傑出した山岳景観】
飛騨高山にお住まいの方、または観光に訪れる方々、「中部山岳国立公園」を知っていますか?実は飛騨高山で言うところの奥飛騨温泉郷や新穂高ロープウェイ、乗鞍、槍ヶ岳などのエリアがまさにその「中部山岳国立公園」と呼ばれるエリアの一部なのです。今回は、そんな知られざる「中部山岳国立公園」についてご紹介します。「中部山岳国立公園」のことをもっとたくさんの人に知ってもらい、飛騨高山観光の見所の1つとして地元の方はもちろん飛騨高山に興味をもって頂いた観光客の方へお伝えしていきます。
↘第1弾「中部山岳国立公園のご紹介」はこちらをクリック↙ ↘中部山岳国立公園プロジェクト名募集についてはこちらをクリック↙
第2弾となる今回は、【飛騨高山エリア】に隣接する中部山岳国立公園の見どころをご紹介します。
人々は山の何に想いを馳せ、危険を冒してまで山へ登ろうとするのでしょうか。 山を愛する山男たちは「それは登った人でしかわからない」と笑みを湛えます。
槍ヶ岳
鋭角に天を突く岩峰でそのものずばりの命名、しかも北アルプス南部の登山道が集中する位置のよさ。槍ヶ岳は北アルプス南部の鎮です。行政区分からいえば長野県の大町市、松本市と岐阜県高山市との境にそびえている山です。地理的条件も実に絶妙な場所といえます。氷河の侵食作用により山頂部が鋭く尖り、谷にはカールやU字谷が発達しています。ヨーロッパアルプスのマッターホルンを彷彿させる山容から多くの登山者の憧れの的となっています。
穂高岳
北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳などの総称で、奥穂高岳は標高3,190mで北アルプスの最高峰です。圧倒的なスケールの岩壁の他、高山植物、紅葉、雪氷など季節ごとの魅力も多く、登山者を魅了しています。この連峰は難易度の高い縦走路や登攀ルートを数多く抱え、その迫力ある急峻な岩稜、稜線からの大パノラマ、また涸沢カールからのヨーロッパを思わせる壮大な眺めなどが、多くの登山者を魅了しています。
奥飛騨温泉郷
中部山岳国立公園内の平湯と新穂高、そして、栃尾、福地、新平湯の5つの温泉地を総称して奥飛騨温泉郷と呼びます。湯量が豊富で、露天風呂も数多く、無料または寸志で利用できる足湯や共同浴場もあります。奥飛騨温泉郷は、槍・穂高連峰・乗鞍岳・岐阜県の単独最高峰の笠ヶ岳の名峰に囲まれています。北アルプスは多種に渡る高山植物や高山ならではの動物など貴重な自然に満たされています。
乗鞍岳
乗鞍岳は一言で表現すると「大自然と親しみやすい山」。3000m級の登山に比較的容易に挑戦でき、子供や女性でも楽しめる岳人入門の山として人気です。標高3,026mの剣ヶ峰を主峰として山々が連なり、東西にその裾野を広げています。乗鞍エコーライン、乗鞍スカイラインを利用して、標高2,700mの畳平まで公共交通機関でアクセスできます。9月下旬~10月上旬の紅葉はみごとで、ハイマツの緑、ダケカンバの黄色にナナカマドの赤が映えます。
■生き物
【クモマツマキチョウ】
高山蝶の一つで、大陸と陸続きになっていた氷河期に渡来してきたものが温暖化により国内の高山に逃げ延びたものです。国内では北アルプス・南アルプス・妙高山・戸隠山・八ヶ岳の限られた地域にのみ生息しています。
【ニホンライチョウ】
北アルプスなど中部地方の高山帯のみに生息し、国の特別天然記念物に指定されています。生息環境の悪化などにより、多くの生息地で絶滅が危惧されています。
【コマクサ】
高山帯の稜線部などの砂礫地に咲き、『高山植物の女王』と呼ばれおりピンク色の花を横から見ると馬(駒)の顔に似ています。7~8月にかけて、乗鞍岳や燕岳など北アルプスの稜線で見ることができます。
■アクティビティ
【登山】
中部山岳国立公園は、北アルプス一帯を占める山岳公園です。3,000m級の山並み、渓谷、お花畑、高層湿原、雪渓など多彩な山岳景観やそこに生息・生育する動植物が、訪れる多くの登山者を魅了しています。
【新穂高ロープウェイ】
新穂高温泉から西穂高岳の登山口を結ぶロープウェイで、西穂高岳登山のための利用のほか、終点の西穂高岳口駅屋上の展望スペースでは壮観な北アルプスの山並みを望むことができます。
※出典:環境省ホームページ https://www.env.go.jp/park/chubu/guide/view.html